今日こそルアーの色問題に決着を付ける釣り人、ツナたくです。
釣れるカラーは確かに存在する。
いや、カラーは関係ないよ。
この地域はレッドヘッドだけだね。
こんな会話をよく聞きます。
プロもメーカーとの契約があります。
自分の所属するメーカーが出していない色は紹介できません。
雑誌やSNSなどでもこのカラーが強い!など目にしますが信用できるのでしょうか。
この記事はプロたちの意見や魚の視覚など研究などをもとに、ツナたくの中で結論を出します。
カラー選びの参考になれば幸いです。
魚の視力や色覚
魚の視力や色覚の研究である程度結論は出ています。
ずばり魚は色を識別できます。
ですが色を識別できる=ルアーの色で釣果が変わるとは言えません。
色覚の研究は進んでいても、釣れるカラーの研究が進んでいない。
つまり色だけで釣れる、釣れないは判定できないのかもしれません。
魚の視力
魚類の視力は0.06~0.5と言われています。
ツナたくの裸眼より良い。笑
参考文献はこちらです。
魚眼の構造と機能―水晶体の役割を中心にして 高橋恭一
こちらの先生の論文はついていくのがやっとでした。汗
ブリやスズキなど大型フィッシュイーターの視力は良いとされます。
色が分かる魚、分からない魚
こちらの論文を一部引用、要約します。
魚の色覚 羽生 功(J-stage)
結論から言うと魚は色を識別する種類がいます。
このC型細胞を持っている魚は
色を見分けることができると考えられているそうです!
この研究によると具体的には、ボラ4種、フナ、コイ、ウグイ、オイカワ、カワムツ、ヤリタナゴ、アカエイ、スズキ、ブリ、マハゼ、マス類、ヒガイ、レンギョ、ブルーギル、ティラピアがあるそうです。
一方、ネコザメ、カムルチー、マダイ、チダイ、クロダイ、カツオ、ソーダガツオではC型細胞が発見できなかったとのこと。
あくまで仮説ですが、マダイやクロダイ、カツオはイカのように色彩でなく濃淡で判断しているのでは?
とくにカツオはL型細胞1種類のみで、
青緑(494mμ付近)に極大応答があることが分かったみたいです。
つまり、青緑はカツオが見やすいカラーかも。グリ金やブルピンが良く見えるのでしょう。
魚には紫外線が見える?
魚類の生息環境と色覚 髙橋 恭一 pdfを参考にします。
ウグイなど一部の魚では4色型色覚を有していることが知られているようです。
つまり紫外線が見える魚はかなりの数がいるようです。
スズキに焦点を当てた研究が見当たりません。
しかし淡水や海水を行き来できるスズキも、人間とは別の視覚を持っている可能性は高そうですね。
シーバスやブラックバスの視覚は
ルアー対象魚として有名な2魚種を見てみましょう。先ほどの研究では色の判別ができる魚種。
続いてこちらの文献を引用、要約させていただきます。
スズキとオオクチバス視覚のスペクトル応答特性 増 周司(J-stage )
これは有名ですね。
シーバスとブラックバスの眼球に光刺激を与えて、反応を示す波長を研究しています。
スズキとオオクチバス視覚のスペクトル応答特性 増 周司(J-stage )図2より引用
スズキでは551nmから609nmをピークに2峰性の応答を示した。
638nm以上の波長は著しく応答が低い。
ブラックバスでは、670nmをピークに単峰性の応答を示した。
またさらに3原色に分けて実験を行いました。
その結果、シーバスは青や緑、ブラックバスは赤や緑への応答が良かったことが明らかになりました。
図にするとこんな感じです。
なんとなくシーバスやブラックバスが派手な色が良い理由が分かります。
アピールのマットチャートは間違ってなさそう。
視覚的にもアピールが強いカラーなのでしょう。
水の濁りや水深を気にしてみる
魚類の生息環境と色覚 髙橋 恭一 pdfからまた引用、要約させていただきます。
こちらの論文では、魚の生息域(水深)と可視光線に関して説明があります。
水深や光の入射角度、光の散乱、吸収係数から水中での可視光線を割り出します。
うん!難しい!笑
水深が10mくらいになると赤色やオレンジなど短波長は届きません。
つまり赤は10mくらいでほぼ見えなくなります。
50mくらいだと黄色や緑も届かず、青しか届きません。
私たちが釣りをするエリアはショアならほとんどが10m前後です。
強弱はあれど、澄潮であればほとんどの色は透過します。
問題は雨や増水で河川濁りがきついときや濁り潮。
水中に泥やプランクトンなど浮遊物が多いときは、光がすぐに消散してしまう。
そのため、濁りが強い時は視覚情報を魚も利用できないのではないかということ。
つまり、魚は側線や嗅覚、音など視覚以外の情報で補食行動をしている可能性が高いという仮説になります。
目隠しでも獲物を捕らえることができるなんて感動!
ルアーカラーなど視覚情報が魚に与える影響は大きくないのかもしれませんね。
各プロの意見まとめ
結局どう考えれば良いのか混乱してきました。
プロの意見を聞きましょう。
カラーに関する各プロの見解です。
みんな大好きで影響力のある方々です。抜粋させていただきます。
まずは初心者から中級者の羅針盤こと小沼さん。
小沼さんはたくさんのルアーをローテーションして状況に細かくアジャストしていく方。
カラーへのこだわりもすごいです。本当に勉強になります。
そしてキングオブカッコいい男、村岡さん。
村岡さんはそこまでルアーの色にはこだわりがないそうです。
関係はあるけど他に大事なことも多いよ。というスタイルですね。
荒磯の王者。リール破壊系筋肉マンの井上さん。
魚種はヒラメに関してですが、青物に言及した動画もあります。
井上さんも絶対的なこだわりがあるようです。
現在はブルーブルーで活躍中。
優しい男代表、スイーツショップの増井さん。
増井さんも村岡さんに近い考えですね。
カラーよりも重要視していることが多いです。
そして釣りの王様、村田基さん。
村田基公認切り抜きさんから引用させて下さい。
「魚よりも人間が釣れる」の名言。
釣りの王様は1周回って逆にこだわりがないようです。
プロの中でも重要視している人としてない人に分かれるようです。
雑誌や発信者の情報を集めるに
プロの共通見解としてはこの意見が多かったです。
関係ないこともないが、基本気にしない。
極まれにカラーで食わない特殊なパターンは確かに存在する。
カラーは釣果より釣り人のメンタルに影響する。
水質と濁りで使い分ける
たくさんのプロの方々の意見を見てみました。
一般的な使い分け方の傾向はこちら!
ルアーカラーには大きく分けて3種類あります。
ホロ系、パール系、クリア系です。
その別枠にブラックカラーがある感じです。
水質と光量に合わせてカラーを選んでいる人が多いよう。
ベイトが多すぎてルアーを目立たせたい場合は、澄潮でもチャートを入れたりします。
工夫はいくらでもできるようですね。
とりわけ異質なのはブラックカラー。
未だにどこに属すカラーなのか不明です。
黒はシルエットとしてきっと最も目立つはず。
つまり最強のアピールカラーでしょうか。
時間帯で使い分ける
朝マズメ、夕マズメに強い色
マズメは赤金が多い傾向でした。
朝日と優しい反射がマッチするよう。
濁った河川でもゴールド系は強いとされます。
ナイトゲームに強い色
ナイトゲームはパール系がよく使用されます。
チャート系などシルエットがはっきり出やすいカラーが良く使われる傾向にあります。
濁りが入った場合や反射を嫌がるシーバスに有効です。
デイゲームに強い色
デイはやはりホロ系でした。
強いフラッシングでアピールします。
デイがメインなら必ず入れておきたいですね。
いつでもいい色
いつでも良いのがクリアカラー。
デイでも満月ナイトゲームでも多用されます。
ホロ系とは違った光の反射をするのでシルエットをぼかせます。
とりあえずルアー1個で色々やるならクリアが良いかもですね。
激戦区はみんなと違うことをしてみる
激戦区はみんな実績カラーを投げてます。
つまりスレている!
以上の一般的な使い分けをしてみても、なかなか釣れません。
毎日毎日、数時間おきに同じ色を見ています。
そのため魚は色にスレることがあります。
そのときは、対極に位置する色を入れてみること。
クリアが強いときに、ドチャートを入れるとか。
また、そんなときに強いのがブラックです。
不人気カラーとして有名なブラック。
魚にとってはハイアピールなので補食スイッチを入れれるかも。
ご当地カラーの存在
こうなるとご当地カラーの不思議も分かってきました。
エリアによって水深や濁りの傾向、プランクトンなど浮遊物の量などが違うはずです。
ベイトの傾向なども様々、釣り人の傾向も様々。
つまりメーカーの戦略以前にご当地カラーは存在してもおかしくないかも。
ご当地カラーの存在の謎が解けました!
まとめ
結局は自分とのメンタル勝負です。笑
信じたカラーを投げ抜きましょう!
カラーは釣果に関係あるのか。
結局いつも意見は分かれます。
私の中の結論は、関係あるけど気にしない!
です。怒らないでください。笑
個人的には、自分がカッコいいと思う色を使っています。色を気にする前にすることはたくさんあります。
レンジやサイズを合わせにいくことの方がよほど大事と考えてます。
皆さんのカラーへのこだわりはなんですか?
ここまでこの記事を読んでくれた変態級の釣り人たちの飽くなき探求は、これからも続くのでしょう。