釣り初心者が怒られないためのマナー講座/知っておくべき釣りルール

釣り場のルールのアイキャッチ
ツナたく

釣りルールは常識から、
曖昧なものまでたくさん。
知ってて損はしないよ。

「漁港で、隣のおじさんに怒られた。」
「隣のルアーマンが妨害してきた。」
「漁港が釣り禁止になった」

SNSを見ていても、
こういった事例が跡を絶ちません。

中には心無い非常識な人もいるのは事実。

また釣りには法律ではない、
暗黙の了解というものも存在します。

初心者や家族で釣りに来た時、
このような事態に出会わないことが一番です。

そのためにしっかり予備知識が必要です。

私はあらゆる釣りを20年以上経験しました。

ふかせ釣り師やエサ釣り師の気持ち、
ルアーマンの両方の気持ちが分かります。

釣り人それぞれにルールがあることは承知。

自分勝手なルールを持っている人もいます。

この記事では、私が釣りを経験してきて、
良くないと思ったこと、私なりの『暗黙の了解』
に関して解説します。

少しでもあなたと周りの方が気持ちの良い
釣りができるようにサポートします。

・私の考えを強要する訳ではありません。
・ルールは人の立場で変わります。

最低限のマナーだけでも共有できれば。
・一人ひとりが考えて行動

釣り人と漁業関係者の共存を願います。

だれがマナーを決める?

釣りのマナーは誰が決めているのでしょうか。

1970年に文部科学省、農林水産省、
環境省が財団法人を設立しています。

「公益財団法人 日本釣振興会 Japan Sportfishing Foundation」

ここに釣りにおけるマナーの記載があります。

これはあくまで釣り人だけでなく、
人としてのマナーです。

釣り人に特化した部分も
私なりに解説していきます。

覚えて損しない釣り場のマナー

常識編、これぞ釣り人編に分けて解説します。

まず前提として、覚えてほしいこと。

ルアーマンとエサ釣り師は仲が良くないです。

釣り方や対象魚が違うので、
初心者のうちは覚えておいて損はありません。

ツナたく

釣り方が違うから当然だね。

常識編

ゴミを持ってこない

プラスチックごみ

ゴミになりうるものを持ってこないことが大切。

よくあるパターンが袋類です。

捨てるつもりはなくても、で飛ばされます。

エサ袋、仕掛けのパッケージ、
コンビニおにぎりの袋、空のペットボトル。

飛ばされるものは持ちこまないようにします。

私は袋類をできるだけ車の中においていきます。

ペットボトルもゴミになるので水筒がおススメ。

夏は保冷力の強い水筒がエコで
冷たさキープに貢献します。

捨てるつもりはなくても、
ゴミになってしまうことは多いと思います。

ちょっとした気遣いです。

出たゴミは全て持って帰る

釣りをする上でどうしてもゴミは出ます。

仕掛けのビニール袋、釣り糸の切れ端、エサ袋。

近所のコンビニや道の駅などに捨ててませんか

釣り場に捨てなければ良い。
というわけではありません。

釣りのゴミは異臭を放ちます。

コンビニ店員さんも大変そうに
釣りゴミを片付けています。

『釣りゴミを捨てないで』と
張り紙をしている場所も。

ゴミは車に積んでおいた、大きな袋などに
まとめて持って帰るのが一流釣り人です。

立ち入り禁止エリアに入らない

新宮漁港釣り禁止

これも守れない人が多いです。

しかも初心者からベテランまで。

近所の某釣具店でも、
普通に釣り禁止の場所を勧めてくることも。

この標識の横を、
竿をもって侵入していく人がいます。

「みんなやっているから」

心理学では、リスキーシフトと言います。

いわゆる赤信号、みんなで渡れば怖くないです。

子どもの見本にならないといけません。

子どもや人に胸を張れない行為はやめましょう。

駐車場所を守る

普通に違法駐車が横行しています。

私の通うエリアは、工業地帯でもあるので
トラック運送業の方が多く行き来します。

また漁港関係者が早朝から
仕掛けの準備や作業をしています。

また車のエンジン音やライトは、
近隣住民の迷惑になります。

意外とうるさくてストレスになり、
結果的に釣り禁止エリアが増えます。

釣り場を汚さない

まきエサ

一番多いのは、エサ釣り師のまきエサ放置です。

時間が経つと本当に臭いです。

釣りが終わったらしっかり流しましょう。

意外と忘れがちなのが、
エギンガー(イカ釣り師)の墨跡です。

墨跡はイカが釣れているサイン。

そのような親切も必要ありません。

ベテランは釣れる時期と場所を知っています。

水汲みバケツでしっかり流しておきましょう。

危険な場所と子どもはライフジャケットを

ライフジャケット

漁港で釣りをする人は
付けない人が多い印象です。

子どもに着用させていない
家族連れもいて驚きました。

痛ましい水難事故も本当に多いです。

助けようとしてくれた人さえも
巻き込む可能性があります。

自分の身は自分で守る。釣り人の常識。

ライフジャケットを付けた釣り人は、
ベテラン釣り師から見てもカッコいいです。

釣り歴20年の私が言うので間違いありません。

最近は膨張式のコンパクトなタイプも。

私はどんな漁港でも、
ゲームベストを着用します。

ライフジャケット+ツール入れで
非常に重宝しておりおすすめです。

個人的には、膨張式よりもゲームベストが
汎用性が高いので好きです。

ライフジャケットをファッション
一環として取り入れることも良いと思います。

「釣りをしよう」という
モチベーションも上がります。

これぞ釣り人編

不快にならない距離感

隣と距離が近ければ、仕掛けが絡まります。

また気持ちよくルアーや仕掛けを投げれません。

もちろん隣とたくさん離れた方が良いです。

でも混雑時には、そうはいきません。

具体的にどれくらい離れればよいのか。

それは、となりが何の釣りをしているか
見てください。

エサ釣り、ルアー釣り両方の視点から、
適切と考えるギリギリの距離感をまとめました。

1.ルアー  ✖ ルアー  7m ≒ 10歩
2.エサ釣り ✖ ルアー 10m  15歩

特にふかせなどのエサ釣りでは、
5m近くある竿を使用します。

仕掛けを馴染ませるために、
潮に乗せてゆっくりと流す。

そのためある程度距離が必要になります。

ルアー釣りも3m近い竿を勢いよく振るため、
近いと迷惑です。

釣り人の距離

私が実際に両方の釣りで
不快に感じなかった距離感。

この距離感を維持すれば、
となりの人に迷惑をかけないと思います。

自分の場所で釣りをする

自分が釣りをするエリアを守ることが重要です。

エサ釣り、とくにウキ釣り系をする人は
仕掛けをゆっくり沈めて馴染ませます。

気を付けないといけないことは、
仕掛けを流しすぎないことです。

エサ釣りマナー

この図のパターンでは、
エサ釣り師がマナー違反です。

となりの釣り人の釣り場に侵入しています。
早めに仕掛けを回収する必要があります。

仕掛けを重くして早く潮に馴染ませるなどの
工夫が必要です。

次のパターンを見てみましょう。

ルアー釣りマナー

このパターンではルアー釣り師が
マナー違反です。

ふかせ釣り師の対象魚は主にチヌです。

チヌは非常に警戒心が強いため、
まきエサ周囲で激しくルアーを動かされると、
散ってしまうかもしれません。

これをふかせ釣り師は嫌がります

そして何より仕掛けをふわふわと海中に
漂わせているため、油断すると絡まります。

このパターンで絡まった場合は、
間違いなくおじさんに舌打ちされます。

テリトリーを守りましょう。

場所は早い者勝ち

「先行者優位」といって、要は早いもの順です。

誰かが決めたわけではないですが、
昔からなんとなくそうだと思ってください。

理不尽に感じるところかもしれません。

激戦区では朝早くから、
場所取りをしている人もいます。

後発者は先発者が片付けを始めたら、
『入ってもいいですか?』と一声かけます。

逆に自分が先発者なら、『この場所どうぞ』
声をかけてあげるのが一流の釣り人です。

おまつりしたらちゃんと謝る

仕掛けがとなり同士で
絡まることを「おまつり」と言います。

お互いに気まずい雰囲気になり、
大きなタイムロスです。

私は明らかに相手が悪くても、
「すみません」と声をかけます。

おまつり両成敗

気持ちのいい釣りをお互いに心がけます。

船に向かって投げないで

停泊中の船

船が近くを通過しているのに、
ルアーを投げる人、仕掛けを回収しない人も。

届くわけないから大丈夫ではなくて、
漁師さんもかなり気を使っています。

糸が船に引っかかると、
故障の原因になったりトラブルの元です。

停泊した船の間もキャストは避けましょう。

プロやYouTuberの影響でしょうか。

確かに船下や周囲には魚がよく付くので、
狙いたくなる気持ちは痛いほどわかります。

でもよく引っかけている人を見ます。
それを回収するのは漁師さんです。

絡まった仕掛けを回収するのは本当に大変。

船の通過時は仕掛けを回収して投げない、
船近くを狙わないよう気を付けましょう。

挨拶は会釈くらいでも

「釣り場では挨拶をしよう」

こう書かれている記事も多いですが、
苦手な人も多いのではないでしょうか。

かく言う私もそのひとり。

恥ずかしながらオープンに「こんにちは」と
声をかけるのが苦手です。

色々意見はありますが、会釈くらいでも
十分だと私は思います。

会釈で不快になる人はほとんどいない、はず。

ライトで水面を照らさない

ヘッドライト

夜釣りあるあるです。

ヘッドライトを付けたままルアーを
キャストしている人を見かけます。

夜釣りでは、人の気配を消すことに徹します。

特にシーバスは、ライトや人の影、
気配を感じたら口を使いません。

ルアーマンもチヌ釣り師も嫌がります。

本人も釣れないので誰も得をしません。

ライトを付けるときは、
安全に十分に配慮して以下を意識します。

①後ろを振り返って照らす
②手元だけ照らす
③必要時以外は消す

以上に注意を。

水面を明るくして、小魚を寄せている人も
時々見かけますが、個人的におすすめしません。

周りの人の釣りを意識できていないからです。

「自分だけ」発想にならないように
注意してください。

岸近くで騒がない、音を立てない

魚たちは意外と敏感です。

岸近くで跳ね回る振動や、
人間の声を感じ取ることができるようです。

騒いでいる人たちの近くで、魚が散っていく
ところを実際に何度も経験しました。

ルアーをキャストしたときの『ピュッ!!』

この音で岸際のチヌが
逃げて行ったときは、驚きました。

「この音が聞こえるの!?」

それから私は釣り場ではできるだけ
気配を消すように徹しています。

しかし子どもを連れてくるとそうはいきません。

となりと距離を取った方が無難でしょう。

周囲の人が遠投しているなら、
近場を釣ってないので大丈夫だと思います。

気にかけることができれば一流の釣り師です。

子どもから目を離さないで

釣りをする少年

先日、釣り場に出かけたときのこと。

とある家族連れがいました。

ライフジャケットも付けずに5歳くらい?の
お子さんがフラフラ岸際を歩ています。

パパはルアーキャストに必死、
ママはスマホをポチポチ。

正直、見ている方が怖かったです。

落ちたらどうするつもりだろう。

小学6年生のとき、ガチガチの水泳部で
ありながら、川で溺れた経験のある私は
いまだに水場が怖いです。

自然×子ども=予測不可能

子どもからは絶対に目は離さないように
お願いします。

釣りはグレーなアウトド

ツナたく

漁港は仕事場です。
この感覚を忘れずに。

そもそも、海釣り公園を除いて
「漁港で釣り」はグレーなアウトドアだと
自覚しておく必要があります。

「ここは私たちの釣り場だ!」
「勝手に釣り場情報を流すな!」
「漁師と口論になった」

そういった事例をSNSでよく見ます。

そもそも漁業関係者の仕事場です。

基本的には大歓迎!となってない場所が
多いといった認識です。

漁港での釣りは、釣り人と関係者の
信頼関係やマナーの上で成立しています。

信頼関係がなくなれば、釣り禁止は必須です。

釣り人を名乗るなら、みんなで気持ちよく
ルールを守っていきましょう。

寛容な気持ちが重要です。

まとめ

あなたはいくつ実践できていましたか?

釣り人のマナーを全て実践できている人は
私の肌感覚でも少ないと思います。

理不尽な言いがかりをつける人、
常識編すらも守れていない人もたくさん。

私も完璧に実践できていないかもしれません。

ですが、一人ひとりのちょっとした気遣いで
解決できることも多いです。

最近は釣り禁止の漁港や場所が増えています。

釣り禁止の場所がこれ以上増えないよう、
みなさんで尽力していきましょう。

釣りは本当に楽しいレジャーです。

この記事が、初心者のハードル解消、
釣り人のマナー向上に繋がれば幸いです。

みんなでルール、暗黙の了解を守りながら
気持ちの良い釣りをしていきましょう。

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